今回は、2000年代邦楽ロックを代表するバンド「ゆらゆら帝国」をご紹介します。
通称「ゆら帝」は、爆発的なセールスこそなかったものの、音楽ファン、特にコアな音楽マニアから熱烈に支持されてきた知る人ぞ知るバンドです。
では、なぜ彼らは「すごい」と言われ、日本のロック史において重要な存在とされているのでしょうか?
その理由の一つが、海外からの高い評価です。
これは、YMO、はっぴいえんど、フィッシュマンズ、コーネリアス、坂本龍一といった日本のレジェンドたちと肩を並べていることを意味しており、海外の音楽マニアからも高く評価されていることがわかります。
ゆらゆら帝国の音楽は、初期は「ゆらゆら帝国で考え中」などに代表されるロック色の強い、比較的分かりやすい楽曲が多くありました。しかし、後期にかけてはサイケデリックや実験的な要素が強くなり、じっくり聴き込むことでその魅力が見えてくるような、非常にマニアックな作品が増えていきます。
このページでは、そんなゆらゆら帝国の前期・中期・後期それぞれのアルバムや楽曲の魅力、そして彼らがなぜ唯一無二の存在なのかをご紹介していきます。
メンバーは、ギターボーカルの坂本慎太郎さん、ベースの亀川千代さん、ドラムの柴田一郎さんの3人。
過去には吉田敦さん、橋口優さん、沢田守秀さん、下田温泉さん、阿佐美和正さんといったメンバーも在籍していました。
なお、2024年にはベースの亀川千代さんが逝去されました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。
この訃報により、残念ながらバンドの再結成の可能性は絶たれてしまいました。
坂本慎太郎さんのあなたもロボットになれるについても解説しています。

ゆらゆら帝国のすごさとは
ここでは、ゆらゆら帝国というバンドがなぜ多くの音楽ファンやミュージシャンから支持され、国内外で高く評価されているのかを解説します。
唯一無二の音楽性、歌詞の世界観での国内外からの高い評価
ゆらゆら帝国の魅力は、何と言ってもその独自性です。
「売れるための音楽」ではなく、「表現したいことを突き詰めた音楽」。似たバンドや同じような歌詞の世界観を持つアーティストがほとんど存在せず、唯一無二の存在として評価されています。
日本国内だけでなく、海外の音楽マニアからも高く評価されているのは、その純粋で妥協のない創作スタイルによるものです。
普通のソングライティングにNoを突きつけたような作曲コード進行
ゆら帝の楽曲には、いわゆる「Aメロ→Bメロ→サビ」といった一般的なソングライティングの形式はほとんど見られません。
特に後期の作品になると、C→B♭7のようなコードをループするだけという楽曲も登場します。それでも成り立つのは、音の響きやグルーヴ感を徹底的に追求した結果と言えるでしょう。
聴き心地のよさ、音の気持ちよさを最優先するアプローチは、まさに“型破り”であり、真似しようとしても真似できない音楽です。
このため、歌謡曲やJ-POP的なメロディの美しさを重視する人にはハマらないかもしれませんが、音楽マニアやミュージシャンからは絶大な支持を得ています。
突き詰めた音楽性 ゆらゆら帝国の三つの時代
マニアックなバンドの前期
初期のインディーズ時代に発表された2枚のアルバムは、現在は入手困難な幻の作品です。すでにこの頃から、個性的な世界観と音作りが光っていました。
最も知られた時期 わかりやすくなり売れた中期
一番知られているのがこちらの中期です。
ガレージロックバンドとして名をはせた時期です。
発光体やゆらゆら帝国で考え中などキャッチーかつ勢いのあるナンバーが多くあります。
「発光体」や「ゆらゆら帝国で考え中」など、キャッチーで勢いのあるガレージ・ロックの楽曲が揃う時期。一般的な知名度も最も高く、代表作「3×3×3」などもこの時期にリリースされています。
とことんやりたい音楽を突き詰めた後期
そして音楽マニアに評判が高いのがこの後期のアルバムです。
後期になると、実験的かつ内省的な音楽性が強まり、まさに“芸術”としての作品群が並びます。中でも**「空洞です」**は、多くの音楽ファンから名盤と称される傑作です。
※後述でライブ動画を紹介しています
ライブの演奏能力の高さ
彼らのレコーディングアルバムとライブは別物と言っても過言ではありません。
ライブならではのアレンジもされ、かつ各メンバーの演奏能力の高さからCDとは別バージョンのライブになるからです。
YURA YURA TEIKOKU LIVE 2005-2009では、「空洞です」のライブバージョンが収録されているのでオススメです。
独特の世界観、歌詞
坂本慎太郎の歌詞には、独自の哲学や視点が色濃く反映されています。
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「発光体」は、虫の視点から描かれた楽曲。
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「ゆらゆら帝国で考え中」は、漫画の世界に入り込んだような歌詞。
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「空洞です」は、自己の存在を哲学的に問いかけるような内容。
何について歌っているのか一聴ではわからず、聴くたびに新たな解釈が生まれる、そんな奥深さもゆら帝の大きな魅力です。
ゆらゆら帝国の代表曲、名曲、アルバムはどれが必聴?
メジャー1stアルバムキャッチーな3×3×3
私もガレージ・ロックバンドが好きなので、このアルバムから入門しました。
1曲めのわかってほしいからガレージ・ロック好きへのツカミはバッチリのアルバムです。
名曲「発光体」
この曲はシャウトするボーカル、うねりまくるベース、泣きのギターも最高です。
あのちゃんのオールナイトニッポンで使われているみたいですね!
これぞゆら帝と思わせる曲!歌詞が怖い「3×3×3」さんかけるさんかけるさん
この曲は淡々とした演奏の中で除々に変化していく奇作です!歌詞が誘拐事件で展開がドキドキします。
ゆらゆら帝国III
「ゆらゆら帝国で考え中」「ラメのパンタロン」が収録されたアルバム。
ちなみに1と2はインディーズで出したアルバム名です。
いかんせんゆらゆら帝国で考え中がかっこいい!歌もギターソロも
外人もカバーしてます。
ゆらゆら帝国で考え中
これぞストレートなゆらゆら帝国のロックアンセムで、展開もギターもめちゃくちゃかっこいい。
歌詞もイカれている感じがたまりません!
本人たちが過去最高の完成度と語る「空洞です」
空洞ですというように、感情など一切排除したものを目指したとのことです。
聞き方としては通常のロックミュージックのような抑揚のあるものとしては聞かず、ループミュージックのように淡々としているが繰り返し聞きたくなる中毒性のあるアルバムです。
名曲「空洞です」
ゆらゆら帝国の解散理由
ゆらゆら帝国の解散理由は「空洞です」を出した際に、過去最高の完成度で本作を以てゆらゆら帝国というバンドが「完全に出来上がってしまった」ことを発表しました。
やりきったといえるでしょう。
ゆらゆら帝国の影響、好きな芸能人は?
ゆらゆら帝国の影響
川谷絵音にこんなに自由な歌詞、バンド名でいいんだ!と衝撃を与えたようです。
ゆらゆら帝国が好きな有名人と芸能人は?
コーネリアスの小山田圭吾
対バンしてましたし、ゆらゆら帝国のことをすごい!と言っていました。
宮藤官九郎さん
雑誌で対談されていました。
元ブランキーの浅井健一さん
TEDTEXという本にJUDEJUDETEIKOKUと書いてあったよう。
実際に好きかは知らないですが響きが好きなのかも。
漫画家のせきやてつじ
漫画中に発光体を歌っているシーンがあるそうです。
あの
前述したようにラジオで使っています
スーパーマラドーナの武智
出囃子が全部ゆらゆら帝国らしいです!
池田エライザ
好きということを公言していました!
ゆらゆら帝国まとめ
ゆらゆら帝国からは3×3×3などは聴いていたのですが、みんながすごい伝説のバンドだということもあり聴くと魅力的なバンドということがわかりました。
でもキャッチーでも売れていないバンドのすごさをどう伝えればいいのかということでブログにまとめてみました。
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